相続の事前準備
「相続は複雑だ、難しい」とよく耳にします。確かに法律用語ばかりが並んでいて、考えているうちに頭がごちゃごちゃになってしまうことがあると思います。葬儀が終わって、ようやく一息ついたのに、もうそんなこと考えなければいけないの?まさに考えたくもないのが、この相続という手続きなのです。
相続とは、ある人が亡くなったときに、その人がもっていた財産を、ある一定の権利をもった人が受け継ぐことです。亡くなった人の財産とは預貯金や株券、不動産や車などのプラスの財産はもちろん、借金やローン、損害賠償責任などのマイナスの財産も受け継ぎます。
そこで、誰がどの財産をどれくらい受け継ぐのかをきめること、これが相続手続きなのです。
死亡から相続の申告までには予想をはるかに超える量の届出や面倒な手続きを行わなくてはなりません。死亡届の提出から、故人の準確定申告書の提出、電気・ガス・水道等の公共サービスの名義変更、勤務先への書類提出、年金・一時金等の請求など、提出が必要な書類は人それぞれですが、なかなか手間のかかる作業です。
また、これらの手続は行わなければペナルティが生じるものや、申請をしなければもらえない給付金もありますので、早めの手続が必要です。
このように相続手続きは、専門的な知識を要し、手間のかかる作業も多いのです。そこで、相続の事前準備をおすすめします。
親と相続の話をするというのは、親が亡くなることを前提に話すのですから、そんなこと考えたくもないかもしれませんが、実際亡くなってから相続の手続きをするとなると、財産の把握をするだけでも非常に時間がかかるものです。生前から確認しておくことによって、財産の把握だけでもかなりの時間・手間を省くことができるのです。
こうした時間・手間をかけない為にも、相続の事前準備を考えていきましょう。